情報システムの派生開発プロセス

今回は当方メルマガ内の記事を転記します。
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派生開発プロセス

最近業務で適用を試しているのがXDDPです。
 
XDDPとは派生開発プロセスの1つのことで、清水 吉男氏が提唱したものです。
 
まず派生開発についてですが、母体となるシステムが存在しており、母体に対する仕様変更や欠陥修正などの変更を加えるシステム開発のことをいいます。派生開発は、新規開発と比較していくつかの特徴があります。
 

派生開発の特徴

派生開発の特徴としては、例えば、
 

・ソースコードが継続的な保守を通じて、保守性(可読性)が低い状態になっていること

・保守に適したドキュメントが存在していないことが多いこと

・他人が作成したソースコードなので、読んで理解することが難しいこと

・仕様変更を行う場合は、他の処理への影響を与えないような考慮が必要になること

 
などがあります。

 

このため、新規開発のように、概要を設計してから詳細へと展開する開発プロセスだけでは
十分でないことがあります。
 
なぜならば、ソースコードとしてすでに処理が存在しているのですから、変更したいと考えて設計した内容が、本当に実現できるのか、また他の処理へ影響を与えないのか、といった点を、現存するソースコードを事前に確認しておかないといけないからです。
 
もちろん、ドキュメントが全て詳細に残っていれば良いのですが、現実的には部分的なドキュメントしか残っていないことが多いです。そのため、派生開発をする場合は、母体システムの全てを理解することは難しい状況におかれます。

結果的には、全てを理解できない中でプロジェクトを進行するという「部分理解」の制約を受け入れなければならないのです。
 

よって、新規開発のプロセスをそのまま採用しただけではうまくいかないことがあるため、派生開発に特化した開発プロセスを採用することが求められています。
 
 
現在の私たちのプロジェクトも派生開発なので、XDDPの成果を取り入れつつ、プロジェクト特性に応じてカスタマイズをしようと考えています。
 
 
ご興味があればぜひ参考になさってみてください。
 

・派生開発推進協議会
 ⇒ http://www.xddp.jp/
 

 

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